セルフホワイトニングは、サロンや専門店で自ら施術を行い、歯の着色や黄ばみを除去するものです。
歯科医院より値段を抑えてホワイトニングができる一方で、中には「思ったより白くならない」「トラブルの対応に困る」などの失敗談もあります。
セルフホワイトニングで後悔しないためにデメリットを確認し、他のホワイトニングと比較の上で検討しましょう。
セルフホワイトニングで後悔する6つの理由
セルフホワイトニングは「気軽に白い歯を目指せる」と、サロンや専門店に通って施術をする人が増えています。
一方で、知らないと後悔することもあり注意が必要です。
デメリットを確認しておきましょう。
歯科医院で用いる薬剤の一部は使用できない
セルフホワイトニングと歯科医院のオフィスホワイトニングの違いは、使用できる薬剤です。
強力な漂白剤といわれる「過酸化水素水」は、セルフホワイトニングでは使用できません。
それぞれの主な薬剤は次のとおりです。
オフィスホワイトニング | 過酸化水素水 |
---|---|
セルフホワイトニング | 炭酸カルシウム 重曹 ポリリン酸 メタリン酸 酸化チタン |
オフィスホワイトニングでは、歯を白くする効果がある過酸化水素水を薬剤として用います。
「オパールエッセンスBOOST」や「ホワイトエッセンスホワイトニング プロ」などが挙げられ、濃度は10~35%ぐらいの薬剤が揃っています。
一方のセルフホワイトニングでは、漂白作用のある過酸化水素水は使用できないため、炭酸カルシウム・重曹・ポリリン酸・メタリン酸・酸化チタンなどを含む薬剤を使うのが一般的です。
歯を漂白する効果においては過酸化水素水の方が優れていると考えられ、セルフホワイトニングでは「期待したほど白くならない」と後悔する可能性があります。
もちろん、セルフホワイトニングでもブラッシングとの併用によって、効果を実感している人も多いです。
セルフホワイトニングを検討するなら、使用する薬剤が歯科医院と異なることは理解しておきましょう。
ホワイトニング液の塗布などを自分で行う
セルフホワイトニングでは、サロンのスタッフから説明を受けて、自分で施術を行います。
一般的な流れは次のとおりです。
- 歯みがき
- マウスオープナーを装着
- ホワイトニング液を塗布
- LEDの照射
- 歯みがき
- 2~6を繰り返す
セルフホワイトニングでは、まず歯磨きをして施術の準備をします。
続いて、マウスオープナーを装着した状態で、ホワイトニング溶液を塗布し、LEDを照射する流れです。
ホワイトニング液を自分で塗布するため、均一に塗ることが重要です。
塗り方にムラがあると、施術後の歯の白さにも色ムラができてしまうことが。
歯の一本一本に丁寧に塗ることで色ムラを抑えられますが、細かい作業が苦手な人は後悔することがあるでしょう。
歯科医師や歯科衛生士の指導を受けられない
セルフホワイトニングでは、スタッフが施術の方法などを教えてくれるサロンが多いです。
あくまで利用方法などの説明を行うスタッフのため、歯科医師や歯科衛生士の指導は受けられません。
通常の利用では問題ないことが多いですが、トラブルの際の対応が遅れる危険があります。
- ホワイトニング液が染みる
- 施術後に違和感を感じる
- 口腔内にトラブルがある
セルフホワイトニングで不安なことがあればスタッフに確認できるものの、医学的な診療は別の歯科医院で行うことになります。
歯科医師や歯科衛生士の指導を受けながらホワイトニングをしたいなら、セルフホワイトニングよりオフィスホワイトニングがおすすめです。
複数回通う必要がある
セルフホワイトニングは、1回で効果を実感する人もいれば、そうでない人もいます。
前述のとおり、歯科医院で用いられる薬剤の方が、セルフホワイトニングのホワイトニング液よりも強力です。
1回の施術で比較すると、セルフホワイトニングの変化は小さいと感じる人もいるでしょう。
もちろん、セルフホワイトニングでもブラッシングとの併用で、歯の表面に付着した着色汚れを取り除くことができます。
理想的な色になるには複数回通うのが一般的で、1回で白くなることに期待すると後悔するかもしれません。
週1の頻度で1ヶ月間通い続けると、違いを実感できる人が多いでしょう。
色戻りしやすい
セルフホワイトニングは歯の表面の着色汚れを落とせるものの、色戻りしやすいデメリットがあります。
これはホワイトニング全般に当てはまりますが、歯の白さを持続させるためには、定期的に施術を行うことが大切です。
一旦は歯が白くなっても再び着色汚れが溜まっていくと、だんだん黄ばみが気になるでしょう。
セルフホワイトニングは、最初は週1程度で通って満足できる白さになればそれ以降は月1回など、頻度を落として続けるのがおすすめです。
ホワイトニングの特徴を理解しておくことで、色戻りに後悔せず適切な施術を続けられます。
効果がない場合がある
セルフホワイトニングはほとんど効果がないケースもあり、後悔する人がいます。
歯科医院でのオフィスホワイトニングとの違いは次のとおりです。
オフィスホワイトニング | 歯を漂白する |
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セルフホワイトニング | 歯の表面の着色汚れを落とす |
オフィスホワイトニングは過酸化水素水を用いた薬剤で施術を行い、歯を漂白します。
もともとの歯の色よりも白くすることも可能で、効果に個人差はあるものの一定の違いは感じられるでしょう。
一方のセルフホワイトニングは、歯の表面の着色汚れを落とす施術です。
つまり、ホワイトニングをする前から歯の着色汚れがない場合には、ほとんど効果がありません。
生まれ持った歯の色より白くすることはできないため、すでにブラッシングや口腔ケアに力を入れて着色汚れを防いでいるなら、セルフホワイトニングで変化を感じられない可能性も考えられます。
セルフホワイトニングの3つのメリット
セルフホワイトニングは後悔しやすいデメリットがある一方で、メリットも大きいです。
それぞれを順番に解説します。
費用を抑えられる
セルフホワイトニングの一番のメリットは、歯科医院でのオフィスホワイトニングよりも費用を抑えられることです。
ホワイトニングは保険適用外の診療のため、全額自己負担となります。
歯科医院やサロンによって値段は違いますが、1回あたりの目安は次のとおりです。
オフィスホワイトニング | 20,000~50,000円 |
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セルフホワイトニング | 2,000~5,000円 |
オフィスホワイトニングは歯科医師の診療を受けて、歯科医師や歯科衛生士が施術を行うため、1回の値段は20,000~50,000円が相場です。
一方のセルフホワイトニングは、1回2,000~5,000円とリーズナブル。
オフィスホワイトニングとは薬剤が異なること、診療はなく自分で施術をすることから、セルフホワイトニングは料金が抑えられます。
1回数万円は料金面で厳しいと感じる人も、セルフホワイトニングなら挑戦しやすいでしょう。
ホワイトニング液が低刺激
セルフホワイトニングは、薬剤に過酸化水素水を使えないことをデメリットとして紹介しました。
過酸化水素水は強い漂白効果があるため歯科医師でないと使用できない反面、痛みを感じることがあります。
セルフホワイトニングのホワイトニング液は歯磨き粉などにも使われている成分が中心で、刺激が小さいのが特徴です。
1回での効果はオフィスホワイトニングに劣るものの、低刺激でじっくりアプローチしていきたい人におすすめします。
食事制限の期間が短い
ホワイトニングの後は、歯が着色しやすい状態です。
施術後しばらくの間は、着色しやすい食べ物は避ける必要があります。。
具体的には、カレー・ケチャップ・しょうゆ・チョコレート・いちご・コーヒーなどは控えた方がよいです。
意外に食べられないものが多いので、ホワイトニングの後の食事には気を使わなければいけません。
セルフホワイトニングはオフィスホワイトニングより、食事制限の時間が短いのがメリットです。
オフィスホワイトニング | 24~48時間 |
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セルフホワイトニング | 1~2時間 |
一般的に、オフィスホワイトニングは24~48時間は着色しやすい食べ物は避けるように指示されます。
一方のセルフホワイトニングは1~2時間のため、施術の当日や翌日に食事の予定が入っても問題ありません。
ランチが趣味の人や付き合いの飲み会が多い人でも、セルフホワイトニングは予定の変更なしに施術ができます。
セルフホワイトニングと他のホワイトニングの違い
セルフホワイトニングを他のホワイトニングと比較してみましょう。
種類 | 特徴 |
---|---|
セルフホワイトニング | サロンや専門にて自分で施術する 歯科医師が使用できる薬剤は使えない 値段がリーズナブル |
オフィスホワイトニング | 歯科医院で施術を受ける 過酸化水素水など強力な薬剤を使用 値段が高め |
ホームホワイトニング | クリニックで処方を受け自宅で使用 オフィスホワイトニングより薬剤は穏やか 継続するコスパがよい |
デュアルホワイトニング | オフィスとホームのホワイトニングの組み合わせ |
セルフホワイトニング
セルフホワイトニングは本記事のメリット・デメリットで確認したように、サロンなどで自ら施術を行います。
歯科医師が使用できる過酸化水素水など、漂白効果のある薬剤は使用できません。
セルフケアのため値段が1回数千円に抑えられるので、なるべく少ない予算で手軽にホワイトニングをしたい人に選ばれています。
オフィスホワイトニング
オフィスホワイトニングは、歯科医院で歯科医師や歯科衛生士の指導の下で行います。
強い薬剤を使える他、歯科医師などが施術を行うため、早く効果を感じやすいのがメリットです。
その反面、値段は1回数万円ほどでホームケアやセルフケアと比べると高めです。
ホームホワイトニング
ホームホワイトニングは、歯科医院でマウスピースを作り、ホワイトニングの薬剤を処方してもらって自宅で装着と塗布を行います。
最初にマウスピースをつくる費用はかかりますが、継続する場合はオフィスホワイトニングより費用が抑えられるでしょう。
最近ではマウスピース矯正と合わせてホームホワイトニングを行えるサービスもあり、歯並びも気になる人に選ばれています。
デュアルホワイトニング
デュアルホワイトニングは、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングの組み合わせです。
最初に歯科医院でオフィスホワイトニングを行い、継続はホームホワイトニングに切り替えるケースが多いです。
オフィスホワイトニングに通い続けるよりも、費用を抑えて歯の白さをキープできます。
セルフホワイトニングのよくある質問
セルフホワイトニングのよくある質問に答えます。
セルフホワイトニングは毎日やってもよい?
一般的に、セルフホワイトニングは刺激の少ないホワイトニング液を使うため毎日やってもよいです。
セルフホワイトニングの成分は歯磨き粉やマウスウォッシュなどにも使われているものが多く、使用頻度に特別な決まりがなければ自由に施術ができます。
理想の白さになるまでは頻繁に通って、早く効果を求めることも可能です。
セルフホワイトニングは継続しないと意味がない?
セルフホワイトニングは、歯の表面の着色汚れを落として白く見せる施術です。
もちろん1回でも変化を感じる人もいますが、再び歯に汚れがつくと黄ばみが気になりだすでしょう。
ホワイトニングで白さをキープするには、継続することが大切です。
セルフホワイトニングの後悔についてまとめ
セルフホワイトニングでは、歯科医院で使用する薬剤が使えない、歯科医師や歯科衛生士の指導を受けられないなど、歯科医院でのオフィスホワイトニングに劣る点があります。
その反面、値段がリーズナブルで薬剤の刺激も小さいため、手軽に始められるのが魅力です。
セルフホワイトニングはメリットとデメリットの両方があるため、ホワイトニング選びで後悔しないよう、それぞれの特徴を把握した上で自分に合うサロンや歯科医院を選びましょう。